Acusolve
解析事例

自動車用ショックアブソーバーのバルブ解析(KYB株式会社様)

解析概要

ショックアブソーバーとは、路面からの振動・衝撃を吸収するコイルスプリングの揺り返し現象を制御し、車の上下動を抑えるための機構です。この働きにより、快適で安定した走行が可能となります。
ショックアブソーバーの中にはオイルなどの粘性を持った液体が充填されており、その粘性抵抗を利用して振動を抑えます。バルブはオイルの移動経路を片側からふさぐ形で取り付けられている板状のバネで、可動方向に一定の圧力を受けると押し上げられ、隙間からオイルを通します。





本事例は、NASTRANで求めたバルブの変形モード(13モード)をAcuSolveに読み込んで、バルブの変形を考慮した構造−流体連成解析(P-FSI)を行い、減衰力の立ち上がり特性を検証したものです。
バルブが押し上げられたときにできる隙間はモデル全体の大きさに対して非常に狭く(10μm〜117μm)、従来こうした構造で精度の良い流れ解析を行うことは難しいとされていましたが、AcuSolveの強度のロバスト性(メッシュ品質に対する頑強さ)と卓越した計算速度により、現実的な時間内での解析が可能となりました。


節点数 174,769
要素数 902,698
メッシュ生成
 AcuSolveの自動メッシュ生成機能を使用
計算機
  Quad Core AMD Opteron 2.8 GHz 
  OS: Linux64
使用CPU数 1
計算時間 148 sec
使用メモリ 652 MB
解析(過渡解析)
 AcuSolve  64 bit Linux 版を使用
 冲 =1.0e-6sec ×4000step
計算機
  Intel Xeon 2.5 GHz
  OS: Linux64
使用CPU数 16
計算時間 70,718 sec
平均使用メモリ 57 MB







解析結果

パイプ部分を通って上がってきたオイルが、バルブとピストンの間の狭い隙間を通りぬけて広い領域に流れ込み、巻き上がる様子が捉えられています。また、オイルホール内で巻き込むような流れが生じていることも観測できます。



流速分布

流速分布





流速ベクトル

流速ベクトル




構造の一部を切り取って、流線を表示しました(クリックでアニメーションを表示)。
流線の時間変化を見ると、パイプから流れ出たオイルがバルブを押し上げ、
パイプ付近で大きく巻いてから徐々に定常状態に落ち着く様子を見ることができます。


※画像をクリックするとアニメーションが表示されます(1,365KB)

また、下図のA点での速度と圧力の時刻歴データを見ると、0.5m秒付近でオーバーシュートが発生していることが観測できます。











この事例では、AcuSolveのP-FSI機能により、バルブの変形を考慮したオイルの流れを詳細に解析できることを示しました。今回は境界条件として流入側に一定流量を設定して解析しましたが、過去に同じデータで行った構造解析で一定の圧力をかけた場合と、バルブ先端の最大変位がほぼ同等であることも確認できています。



※解析事例の詳細についてはお問い合わせください。




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